3.すぐに稼げる文章術

すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)

すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)

 ブログを書く以上、日記としての役割をメインに据えるとはいえ文章を書く上でのコツはつかんでおきたいところです。僕は、少なくとも今のところは、ブログなどですぐに稼ごうなどとは思っていませんがこの本は参考になるところは多いと思います。特に一章および五章は読んでおきたいところだと感じました。
 一章で「おもしろい文章の正体」の項では、面白い文章は無関係な2つの事柄をうまく結びつけてある文章だ、と述べてあります。これは、個人的な経験から言ってもその通りだ!と納得しました。村上春樹のエッセイなどがそのいい例ではないでしょうか。彼が文章家として優れているのはもちろんですが、彼のエッセイには一つの文章ではあまり関係のない事柄をときに強引に結び付けて書いてあるものも結構多く(アーヴィングとMacとか)なかなか刺激的です。まあ、村上春樹は今は置いておいて、「「読ませる」ための7つのポイント」は比較的普通なので、筆者に言わせると予想できる内容で面白みはないのかもしれませんが、「これだけは気をつけたい基本の基」で挙げてある「です」「ます」調は大リーグ養成ギプスというのはなかなか興味深いと思います。とりあえず、この書評は「です・ます」調で書いているつもりです。
 五章は、基本的なことも多いのですが、以下の引用が印象に残りました。

知らないことがあったら、まず書いてみよ (野口悠紀雄)

一、一見くだらないことは真面目に書く。 (井上ひさし)
一、難しいことは易しく書く。
一、易しいことを深く書く。
一、深いことをおもしろく書く。

 七章は必読書ということで、簡単な書評とあわせて33冊の必読書が挙げてあります。読みたいと思ったのは次の4冊でした。

  • 中谷彰宏 『知的な男は、モテる。』
  • 立花隆 『「知」のソフトウェア』
  • 福田和也 『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』 (すでに所有)
  • 板坂元 『考える技術・書く技術』

最後に、日垣先生の格言。

「使えないアイデアは、アイデアではありません」 (日垣隆)