31.金融・為替に強くなる『日経』の読み方
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10年前の金融ビッグバンはなんなの?円高、円安?債権市場って?新聞にしょっちゅう出てくるデリバティブって?おそらく日経新聞などを読みこなしている人にはある程度当たり前の部分があると思う。でも、知り合いの学生とかを見る限りだとこの程度の知識を知らない人たちも圧倒的に多いんじゃないでだろうか。金融関連の本は大量にあるけど日経新聞編集者らによって書かれたもので内容的にも比較的正確な情報が多いと思う。
個人的には日銀の働きを解説していた第3章「ダブついたお金はどこへ? 短期金融市場」が面白かった。一ヶ月前から日経新聞を読み出したけどマーケット総合なんかは軽く読み飛ばしていた部分があった。この本を読んだあとでは日銀の「短期国債買い入れオペ」とか初心者には意味不明なことも少しずつようになってきた。「なんとなくわかる」っていうのはある意味一番怖い状態であることは認める。だけど、この状態を通らないことには「本当にわかる」状態にはたどり着かないわけだからこの第一歩は大きい。勉強し続けないとね。
その一方で、一部の章では(少なくとも僕には)難しい部分があった。例えば債券市場やデリバティブなんかがある。難しいのはどこかというと実際に数値を出してどのように見ればよいのかという部分だ。実際の日経新聞のマーケットの部分を切り出して載せてあるんだけどさらっと読むだけではちょっと理解できないと思う。じゃあそこが悪いかといったらそういうわけでもない。難しい話を簡単に簡単にして説明されることで概要を理解することはできても実際にそれだけでは日経新聞が読みこなせるわけではないから、こういう部分も最終的には重要なのだ。そのあたりは丁寧に読みこなしていく必要がある。
最後に、この本では株についてはそれほど紙面を割かれていない。株については専用の『日経』の読み方本があるのでそちらを読むように。読んだことがないけど2冊もあるのでそれなりにわかりやすいと思う。
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