42.我らクレイジー☆エンジニア主義
- 作者: リクナビNEXT Tech総研
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/23
- メディア: 単行本
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この本に載っている人たちは、みな確固とした目的を持って楽しみながら、しかし同時にすさまじいまでに努力している。はっきり言って、ただ天才肌だったから、というわけではない。もちろん、彼らの多くは、おそらく学校で成績はよかっただろうと思うけど(一部の方はそれを否定しているけど)それだけで世界に衝撃を与えるものを生み出すことはできない。はっきり言ってその努力量は半端じゃない人が少なくない。その中でも、タンジブル・ユーザインタフェース発案者石井裕氏、HAL開発者の山海嘉之氏、ロボット開発者の古田貴之氏(これは日経ビジネス先週号に載っていました)は努力としてはキワモノでした。
p.012 石井裕氏
「タンジブル・ユーザインタフェース」のコンセプトが生まれるまでには、3ヶ月ほどかかっています。MITに入ってからは、寝る時間と食べる時間を極限までに縮め、とにかく考え、周りの学生たちと議論し、コンセプトをまとめていきました。
p.121 山海嘉之氏
そういえば、ここ10年で自宅で布団で寝たのは十数回しかないかな。ほとんど床か、ソファー。何のために家があるのか、よくわからないなぁ(笑)。
p.229 古田貴之氏
ハルキゲニア(ロボット名)は3ヶ月で作りました。しかも、他の研究の合間を縫って、です。よく驚かれるんですがmorph(これもロボット名)も1ヶ月でつくってきたんです。納期は全部、前倒しして自分で決めます。そもそも僕はロボットを作り始めると、1ヶ月の合計睡眠時間は10時間くらいになるんです。やりだすとほとんど寝ない。
もうやばいですね。寝ない=すごいわけじゃない。=すごいわけじゃないけどもそれでもクレイジーだなーと。でも、もちろんそんな努力論だけではなくいろいろな考え方、哲学を持った人がいっぱいいるのでちょっとモチベーションの下がった人たちにはよきカンフル剤になると思う。
あと、ビジネスとの関係も面白かったかも。全員とは言わないけれども大半の人がビジネスを意識したり、社会に対する貢献を意識していることが少し以外だったかもしれない。ここまでクレイジーに自分の好きなことに打ち込んでいるのに、それと同時にビジネスとして資金を意識しながら仕事・開発を行っているところがスゴイ人たちだと思う。反省しないといけないなぁ。。。
ただ、残念なこともなくはない。どちらかというと分かりやすい物を作成した人に偏っているような気がする。
あと、エンジニアの星:Tech総研に他にもいろいろあるので、本を買う気のない人はこっちを読んでもいいと思う。とにかく是非。