50.目玉の話 バタイユ

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

 少し前巷で話題になっていたと、個人的には思っているバタイユの処女作。眼球譚と呼ばれる訳が有名なようだが、今回は私の大好きな光文社古典新訳文庫で。

エロスの狂気が神を超えるバタイユ小説の白眉、衝撃の新訳!

とある。もう端から歪みつつもエロティズム溢れる描写が満載。猫の餌用の 皿に座るシモーヌ。そこになぜ座るかといった理由など存在しない。ただそこにあるのはミルクのひたされたお皿、そしてそこに座るシモーヌ。まくりあげたエプロンドレスから見えるミルクに漬かった「ピンクで黒い肉」。立ち上がり足につたい落ちるミルクとそれをふき取るシモーヌ。思い浮かべるだけでイカン。

眼球譚といえば「排尿」というほど「そういう」描写が多いが、それは読んでほしい。理性が狂気に侵された少女達の行く末を

ちなみに、あまりに早く読んでしまったため、目玉・玉子・金玉に対する少女の執着のようなものを飲み込むことができなかった。そこは2週目でじっくりと。