63.風と共に去りぬ5 ミッチェル

風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)

風と共に去りぬ (5) (新潮文庫)

断然一番楽しめた5巻

 4巻から俄然面白くなってきたと思ったが5巻も最後まで楽しめた。5巻は、戦争や事件といった外圧ではなくもっと内的な最も波乱に満ちたシーンが多かった。その分、今まで理性を保っていた人たち―メラニーやレット(、アシュレも?)―の取り乱した場面もあり最高に面白かった。
 この小説は、南北戦争歴史小説としても挙げられることも多いらしいがラブストーリーとしても十分に、十二分に楽しむことができる。というか、そうでないとこんなに広く読まれることはなかったと思う。とはいえ、単なる甘い話ではない。夫との死別、3度の結婚と複雑な過程を経て心から他者を愛するシーンには本当に涙が出た。

ENDと続篇

 それにしても、最後は大団円で終わるのかと思いきやそうでもなかった。続篇を期待しようにもauthorはだいぶ昔になくなっているのでその辺でモヤモヤすることもないからいいのかもしれない。実際には『スカーレット』という異なる筆者の続篇が存在するらしい。しかし、すくなくともアマゾンの評価ではあまりよろしくない評価となっているのできっと読むことはないだろう。


 全5巻と長い小説だがそんじょそこらのエンターテイメント小説よりよっぽど面白いのでもっと広まって欲しい。「そんなこというほどエンターテイメント小説を読んでるのか!?」といわれると少し困る。。。