044.知的ストレッチ入門 日垣隆

知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

 これを読みながら、同著者の『すぐに稼げる文章術』(自分のブログ)を思い出したけど、今自分のブログを見直してみると書いてることは結構かぶっていなかった。


 重要なポイントはアウトプット重視。どっかでアウトプット指向の本を読んだことがあると思ったら、売れっ子ビジネス書作家(?)の勝間和代氏だった。この2人が指摘するぐらいだからっていうわけじゃないけど、確かに何かを書くあるいは、誰かに話すつもりで物事に取り組むと吸収度合いが全然違う。何かを上達したいならぜひやっておきたいこと。
 ただ、どんな形でアウトプットするにしても、しっかりとアウトプットする気がなければ意味がない。単に「面白かった」「泣けた」「タメになった」なんていうのは理解してなくても言える→身に入りにくい。だから、どこがどう{面白かった|泣けた|タメになった}のかを説明仕様としなきゃ意味がない。

設問にこそ意味がある

 仕事なり研究なり何なりを行うことは、結局の所、問題解決を行うということに集約できる。だから、本書で指摘されている「設問にこそ意味がある」というのは非常に重要なことだ。問題設定が悪ければ物事は前進しないこともよくある。特に研究ではよくありがちだった。分からないから調べてみる、という考え方は意義のある研究成果を残すことはかなり難しい、と何度も指導教官に言われた。

 ただ、本書の惜しいところは、「じゃあ、どうすればいい設問が設定できるのか」という問いには答えていないところ。そういうのは、amazonあたりで「質問力」というキーワードで検索を書けてみればいいと思う。