050.UNIXプログラミング環境 B.Kernighan, R.Pike, 石田晴久(訳)

UNIXプログラミング環境 (海外ブックス)

UNIXプログラミング環境 (海外ブックス)

 アマゾンには少なくとも品切れになっているけど、UNIXに入って間もないなら読んで損はない。内容も、正直素材としては古いと思わせるものも少なくないが、面白いのが多い。  (僕がUNIX初心者ではないから断言は出来ないけど)コマンドラインの基本、シェル、フィルタ(grep,sed,awk)、UNIXプログラミング、プログラム開発支援ツール(yacc,make,lex)と一通り以上そろってる。結構ディテールに言及してる部分もあるので細かいところが気になる人にも十分に答えてくれる。そのため、この本を読めば、コマンドライン操作としてはかなりの範囲をカバーできる。というか普通は十分。
 特にフィルタ周りの説明が秀逸。簡潔にまとめてある。短いという意味なら、どっかのサイトでいいだろ、という意見もある。ごもっとも。でも、ここはカーニハンが書いた本。最も簡単な説明でもいいけど少し粋のある内容にしてくれます(といいつつ、基本的に短いコードなのでそこまで面白いコードは少ないかも>フィルタに関しては)。『プログラミング言語C』の翻訳がいまいちという評価もある石田先生だけど、少なくとも自分では特にの翻訳は気にならなかった。もちろん、細部はオライリーの専門書に任せるとして。


 ただ、あくまで自分は必要に駆られて読んだので、後半のUNIXプログラミングからyacc,make,lexなどについてはほとんど読んでいない。むしろその辺りを読んでみたいとは思っているけど。