4.村上春樹はくせになる
- 作者: 清水良典
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 新書
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デビュー作である『風の歌をきけ』から最新作の『アフターダーク』までの内容をひっくるめて村上文学の変化―特に『アンダーグラウンド』は阪神大震災をターニングポイントとした―を論じた部分はは、小説を読んでいても読み取れなかったのでもういっぺん読んでみるかーって気にさせられる。書評ってそんなもんかもしれんけど。意識してもう一回読んでやろ!。あと、各作品の登場人物の関係の対応とかの指摘は作品内部での比較(例えばハードボイルドワンダーランドと世界の終わりの女性―図書館の女子・女性とピンクの娘―に関して)などは考えたことがあったけどいくつもの作品をまたがって考えたことはなかったですね。部分的には疑問に思うところもあったけど(というかかなり前に読んだ作品の登場人物とかについては思い出せないし。。。)ハッとする部分も結構あったと思いますね。
長編を一通りまとめているため各作品についての批評はそれほど長くないため、単に村上文学を読むだけでは飽き足らない方々にはうってつけだと思います。