004.肉体の悪魔
- 作者: ラディゲ,中条省平
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
主人公の「僕」は少年で若い人妻マルトと関係を持つことになるがその内面的な描写は,若く不安定で,またある面では身勝手な「僕」の思いがありありと描かれている.
まぁ,男の性とも言うのかもしれない.なんとなく,過去の自分の内面を見ているような気がしてくすぐったい気持ちにもなった.
例えば,
p.184-5
...そうした脅し文句は信じていないにもかかわらず,僕は甘美な苦痛を感じていた.それはジェットコースターに乗ったときににも似た,それよりもっと強烈な興奮だった.それで僕はマルトに飛びつき,かつてない情熱的なキスをした.
「僕を捨てるって,もっと何度も言ってくれ」
風と共に去りぬの時にも思ったけど,古典なんて食わず嫌いをしないで読んで欲しい.
あと,アマゾンで見てたら映画もあるみたいだ.ぜひ見てみたい.